〒060-0808 北海道札幌市北区北8条西5丁目
入試課TEL 011-716-2111±
http://www.hokudai.ac.jp/

教育研究の「世界的拠点」を目指す

学部単位のみの入学試験に加えて、文系・理系別による『総合入試』を導入──。北海道大学は、2011年度から入試制度を大幅に見直し、長年続いてきた学部単位のみの入試を改め、極めて画期的な改革を実施します。一方で、教育研究の「世界的拠点大学」としての役割を着実に果たすため、「大学の国際化」を強力に推進。今後10年間で世界中から3,000人を超える留学生を集めるとともに、外国語教育のさらなる充実を図り、フロンティア精神あふれる北大にふさわしく、国内の学生が積極的に海外でも学べるような教学支援体制づくりを急ピッチで進めています。
「フロンティア精神」「国際性の涵養」「全人教育」「実学の重視」を教育研究の基本理念に掲げる北海道大学。札幌農学校(1)以来の伝統を誇る農学部をはじめ、国立大学最多の12学部と18学院・研究科を擁し、札幌市の中心部に位置する広大なキャンパスに水産学部を除く全学部が集積しています。
多彩な人材が全国から集うのも北大の特徴で、今春の入学者2,570人のうち、道外出身者は1,328人と半数以上を占めています。さらに、世界レベルを誇る卓越した研究力は、グローバルCOEプログラムに7拠点が採択されていることなどからも伺えるでょう。
総合大学のメリットを
活かした『総合入試』導入
北海道大学が来春、入試制度の大改革を実施します。これまで学部単位のみで実施してきた入試制度に加え、募集定員の45%(2)を文系・理系別で募集する「総合入試」を導入。入学後じっくりと時間をかけて、進むべき学部・学科を決めることができる画期的な改革と言えます。
「入試改革は教育哲学の問題」と語る佐伯浩総長は、今回の入試制度改革を次のように説明します。
「受験勉強に明け暮れる18歳の若者が学部や学科を決定するのは難しく、偏差値や親の意向で進路が決まることも少なくありません。その結果、入学した学部と自分の希望や適性とがミスマッチを起こすケースも生じています。来春導入する『総合入試』では、全学教育を履修しながら、多彩なバックボーンを持った友人や先生方との出会いの中で、自ら進むべき道をじっくりと考え、決定することができます。まさにそれこそが“開拓者精神”なのです」
総合入試で入学した学生は、学部別入試で入学した学生とともに初年次の1年間「総合教育部」に所属します。学部や学科で学ぶ内容を幅広く紹介する授業が設置されているので、2年次以降に進学する学部や学科を丁寧に選択することができます。
ただし、学部・学科にはそれぞれ定員があるため、移行先は学生の希望だけではなく、1年次の成績によって振り分けられることになります。成績評価の公平性を担保するため、成績の評価基準を明確にするGPA制度(3)を導入。さらに、教員別の成績評価結果をホームページで公表し、評価をより厳格に行います。
教育研究の「世界的拠点」へ
学生数を3,000人に
北海道大学は今年3月、第二期中期目標・中期計画を策定。教育研究の世界的拠点大学としての役割を着実に果たすため、Π世界水準の人材育成システムの確立、π世界に開かれた大学の実現、∫世界水準の知の創造と活用、ª大学経営の基盤強化、の4項目を示しました。
「EUのボローニャ・プロセスのように、これからの時代は学生や教員が国境を越えて流動化できる人材システムを構築していく必要があります。同時に、グローバル化が進展した時代においては、大学そのものを“国際的な機関”に作り替えていくことも重要です。現在、本学にはおよそ1,200人の留学生が在籍していますが、今後は10年間で3千数百人の規模にまで拡大しようと計画しています」と佐伯総長は説明します。
教育部門でも「外国語教育の充実」を重視し、外国語教育センターを設置。英語の授業では能力別クラスを導入し、「英語単位優秀認定制度」で成績優秀者を認定しています。ほかにも対話能力やプレゼンテーション能力を育成する外国語演習科目や、留学生と共に英語で学ぶ国際交流科目などを用意。佐伯総長は「英語ができないと学部教育はついていけない、と言われるまでウエートを高めていきたいですね」と語っています。
第一線の教授陣による
世界レベルの「研究力」
北海道大学には、わが国の研究拠点として認定された7つの研究所・研究センターをはじめ、22の学内共同教育研究センターがあります。和歌山県と北海道内には650平方キロメートルに及ぶ研究林を有し、牧場等の施設のほか、水産科学研究院では2隻の船舶を所有するなど、現在注目されている、持続可能な開発に 関する基礎的な研究や実習を行う施設が揃っているのも大きな特徴です。
「本学には人獣共通感染症リサーチセンター(4)など世界レベルの研究機関が多数あります。化学系の分野なども第一線の陣容を誇り、今春は基幹大学としては初めて、理学と工学が連携・融合して化学の教育にあたる大学院『総合化学院』が発足しました。人文・社会科学の分野でも本学ならではのユニークな講義・講座が多数あるので、じっくりと研究してほしいですね」(佐伯総長)
自分の力で決断し、
「後悔のない人生」を
基本理念の一つに「全人教育」を掲げる北海道大学は学生支援にも力を入れており、顕彰制度(5)や課外活動支援制度が充実しているのも特色です。
宮崎県の出身で、北大山岳部に憧れて入学したOBの佐伯総長は、母校の魅力を次のように語ります。
「北大は札幌の中心部に位置し、文化芸術の環境も他の大都市と遜色ありません。不況で学生の地元志向が強まっていますが、若いときには親元を離れ、一人で決断する生活が大切。北大は自分を磨くには最適の大学です。『後悔のない人生』の第一歩を踏み出すために、本学は皆さんの大学生活を全力で支援します」
| 1. 札幌農学校 |
|---|
1876年、米マサチューセッツ農科大学からクラーク博士を教頭に招き開校。内村鑑三、新渡戸稲造らを輩出した。東北大学と北海道大学の源流となった。 |
| 2. 募集定員の45% |
|---|
文系は全募集定員6 2 5 人中1 0 0 人(16%)を、理系は同1,860人中1,027人(55%)をそれぞれ総合入試で選抜。ただし、専門職を育成する医学部医学科と保健学系は95%、獣医学部は88%、歯学部は81%を学部別入試で選抜する。 |
| 3. GPA制度 (Grade Point Average) |
|---|
学生の総合成績評価システム。履修科目の成績をGPとし、学生が履修した科目のGPと単位数の積の総和を、履修した単位数の総和で割った平均値をGPAと呼ぶ。GPA=Σ(GP×単位数)/履修登録単位数で表される。 |
| 4. 人獣共通感染症 リサーチセンター |
|---|
2005年4月に医学、獣医学、薬学、工学、理学など第一線の専門家が結集して設置。伝達性ウシ海綿状脳症やSARS、新型インフルエンザウイルスなど、人獣共通感染症に特化した研究・教育を推進している。世界中から診断・研究材料を受け付けて対応する「中核拠点」としても大きな注目を集めている。 |
| 5. 顕彰制度 |
|---|
学部学生向けの「新渡戸賞」は、1年次の成績が優秀な学生に、20万円の奨励金を給付。女性研究者育成を目的とした「大塚賞」は、成績優秀な大学院博士課程最終年次女子学生に奨励金50万円を給付。他に、全国・国際規模の競技会で優秀な成績を収めた学生を顕彰する「えるむ賞」などがある。 |
