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都市の課題解決に寄与する人材育成のため、
ユニークな教育プログラムをデザイン
上野淳(うえの・じゅん)副学長

東京都立大学、都立科学技術大学、都立保健科学大学、都立短期大学を母体として2005年4月に開校し、5年目を迎えた首都大学東京。都市の課題解決に寄与する人材を輩出するために、ユニークな教育プログラムをデザインしています。学ぶ力を磨き上げる「基礎・教養教育」に始まり、年次が進むにつれて少人数制で学べる「専門教育科目」を用意。さらには、他大学の単位を取り込める単位バンクシステムなどで、大学の枠を超えた学びを追求することができます。さらに、東京都をはじめとした自治体と連携した共同研究にも積極的で、大都市の問題を解決するための研究が数多く行われています。

首都大学東京では、大都市における人間社会の理想像を追求することを使命として、「都市環境の向上」、「ダイナミックな産業構造を持つ高度な知的社会の構築」、「活力ある長寿社会の実現」の3つのキーワードを中心に据えています。

都市教養学部、都市環境学部、システムデザイン学部、健康福祉学部の4学部で構成されており、都市に立脚した総合大学として、最先端かつ広範囲な学問領域を網羅し注目を集めています。

都市教養プログラム、
実践的英語教育などで
「学ぶための基礎」を修得

首都大学東京の教育プログラムは、1・2年次にしっかりとした基礎力を身に付けた上で、3・4年次の専門分野に進んでいきます。この学びの基礎力を作るためのプログラムが、都市教養プログラム、実践的英語教育、基礎ゼミナール(1)情報教育(2)です。

その中でも特徴的なのが「都市教養プログラム」です。「文化・芸術・歴史」「グローバル化・環境」「人間・情報」「産業・社会」「共通」という5つのテーマが設定され、幅広い学問分野を学ぶことができます。「現場体験型インターンシップ」では、東京都庁や民間企業など、約340箇所、800人分の実習先が用意されています。1・2年次に、それらの現場において環境、福祉、教育、経済などの分野の業務を実際に体験できます。この現場体験を通じて、将来への問題意識や課題解決に向け、主体的に取り組む姿勢を養成しています。

また、都市教養プログラムの中の特徴的な授業科目として、東京都庁をはじめとした官公庁と連携し、都市行政等のさまざまな現場で働く方を講師として招いているものもあります。このように、さまざまな学問分野から都市問題を学べるように教育プログラムをデザインし、都市問題へのアプローチ方法や課題発見能力を育成しているのです。

一方、国際的人材を育成するために設けられた教育プログラムが「実践的英語教育」です。入学時に英語レベルをテストした上でクラス分けを行い、「聞く」「話す」「読む」「書く」を学習することで実践的な英語を身につける教育を行います。このうち、コミュニケーションを中心としたクラスは、NSE(Native Speaker of English)講師が担当し、実際に使える英語を学習します。

また、首都大学東京は国際交流にも力を入れており、2009年度からは国際センターを開設。外国人留学生のサポートや、海外留学支援などを推し進めています。現在は、オーストラリアのマッコーリー大学、オーストリアのウィーン大学と学生交流協定を締結しており、交換留学プログラムを実施しています。今後、協定校の数を増やして、国際性の高い教育プログラムをさらに強化していく予定です。

専門性を高める少人数のゼミ
ユニークな単位取得プログラム

1・2年次の都市教養教育が終わると、3・4年次からは専門性を高める教育体制が用意されています。4つの学部ごとに内容は異なりますが、少人数によるきめの細かい指導が特徴だと上野淳副学長は説明します。

「私の指導する都市環境学部建築都市コースを例に取りますと、学生60人に対して、専任教員が23人おり、マンツーマンに近い状態で細かい指導を行っています。3・4年次からのゼミ教育は少人数で構成され、顔の見える指導体制の中で専門性を高めることができます」

さらに、ユニークな単位取得プログラムとして「単位バンクシステム」が用意されています。これは、他大学の科目を単位として認定する制度です。現在、東京外国語大学、東京慈恵会医科大学と協定を締結しており、これらの大学で取得した単位は首都大学東京での単位として認定されますから、将来設計に合わせて語学や医療分野の専門性を広げたい場合は、大学の枠を超えて授業を受けることも可能です。今後も提携大学を増やし、分野を広げ、幅広い知識・能力を得たい学生のニーズに応えていきます。

先端的、戦略的研究を推進する
「戦略研究センター」

首都大学東京は、国の科学研究費補助金によってサポートされた研究が数多く行われています。これらの外部資金を利用した先端的、かつ戦略的な研究に優先的にスペースを用意する「大型外部資金受入研究施設」を建設中であり、2009年10月末に竣工予定です。また、学内において選定された重点的・戦略的な研究領域に任期限定で研究者を任用し、「戦略研究センター(3)」で集中的に研究を行っています。

東京都庁と連携し、都市の問題を
解決する研究を展開

首都大学東京は都市をキーワードに据えてさまざまな研究を行っています。特に「都市形成に関する研究」には、重点的に研究費を配分しており、環境問題や福祉問題をはじめとした大都市が抱える問題を解決する研究が盛んに行われています。

また、東京の公立大学として、東京都庁をはじめとする行政との連携を深めながら、都市問題を解決する活動を精力的に行っており、地域貢献の一環にもなっています。

たとえば、学内の都市科学連携機構が中心となって、高齢者支援ロボットの開発や省エネ・CO2削減型の住環境システム開発の研究に参画するなど、東京都庁と連携した研究テーマの立案を行ったり、都政の重要な施策に関連する研究プログラムの提案発表会を都庁で開催したりしています。

「本学は、教員と学生が顔の見える教育を実践するのに適切な規模の大学だといえます。自然が豊かで設備の整ったキャンパスでじっくり勉強もできますし、都心に40分で出かけることができる利便性も備えています。貴重な学生生活を送る上で、さまざまな魅力と可能性があります」と、上野副学長は語っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

都市を動かすリーダーを育てるために、
「広く」「深く」学べる教育プログラムがデザインされている。
4年間の履修の流れ
(1)基礎ゼミナール 1年次に実施される少人数制(25人)の演習形式の授業。課題発見から、調査、討論、プレゼンテーションの技法を学習する。学部混合型でクラス編制が行われており、学生同士の交流も促進している。
(2)情報教育 パソコンの基本操作やアプリケーションの習熟はもちろん、それらのIT技術を使って課題発見、解決の基礎を修得する。さらには、プログラミングやデータベースを活用し、より高度な課題解決の手法を身につける。
(3)戦略研究センター 長期的視点に立って大学の強みとなる研究領域を選び、任期限定で研究者を任用して、重点的・戦略的に研究を推進している。また、戦略研究センターによる研究のほか、学外からの資金を使った同様の研究に優先的にスペースを用意する「大型外部資金受入研究施設」を建設中である。
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