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「科学技術の創造」掲げ進化を続ける
わが国屈指の理工系総合大学
竹内伸(たけうち・しん)学長

明治14(1881)年、東京大学を卒業した若い理学士たちが開設した「東京物理学講習所」から128年。東京理科大学は8学部33学科、10研究科29専攻を擁するわが国屈指の「理工系総合大学」に発展しました。伝統の実力主義と新たなコンセプト“Conscience”のもと、時代を先取りした大学・大学院改革を強力に展開。ますますグローバル化する社会を視野に入れ、「自然・人間・社会とこれらの調和的発展のための科学技術の創造」に向けて、幅広い教養と柔軟性、国際的視野をそなえ、独創性にあふれた次代の科学者・技術者・教育者を育成しています。

「実力主義」の伝統生かし
質の高い人材育成へ

「8学部33学科、10研究科29専攻を擁する屈指の理工系総合大学である東京理科大学では、『理学の知』と『工学の知』を協働させ、サステイナブル(持続可能)な社会の実現に向けた科学技術創造のための教育・研究活動を展開しています」と、竹内伸学長は同大の掲げるグランド・デザインを説明します。

東京理科大学の前身、東京物理学講習所(2年後に東京物理学校(1)と改称)は、「理学の普及をもって国運発展の基礎とする」という力強い志のもと1881年に創設されましたが、その「理学の普及」を「科学技術の教育研究」に、「国運発展」を「人類社会の発展」に読みかえることで、グローバル化時代の今日にあってもその精神は脈々と受け継がれていることが分かるでしょう。

2006年の創立125周年を機に、理科大では新たなスローガンとして「Conscience」(=「21世紀の科学は良心へ向かう」)を打ち出しました。環境やエネルギー問題など現代の人類が直面するさまざまな問題に対し、科学の優れた叡智を駆使し解決に当たれる「真の良心を持った」人材の育成を目指しているのです。

そして、それを支えているのが「実力主義(2)」の伝統です。進級に厳しい関門を設定し、卒業研究を遂行する能力がなければ4年生に進学することができません。それが、卒業生の優れた「質の保証」につながっているのです。

最先端の研究目指し
戦略的プロジェクトも推進

東京理科大学は、時代を見据えた改革にも意欲的です。竹内学長は、「学部は基礎的ディシプリン(学問分野)の教育の場であり、学問の性格に応じて分類された伝統的な学部組織が有効ですが、ダイナミックに発展している先端研究では、学際的・横断的な性格がますます強まる傾向にあります。そのため、本学の大学院ではバイオや医工連携などを見据えた、フレキシブルな再編を構想しているところです」と語っています。

こうした中、今春は大学院に「総合化学研究科」と「科学教育研究科」を新設。理学研究科に数理情報科学専攻・応用物理学専攻、総合科学技術経営研究科にイノベーション専攻(博士後期課程)を増設するなど、教育・研究体制のさらなる強化を実現させました。

研究面で特筆されるのが、2008年度に文部科学省のグローバルCOEに採択された「先導的火災安全工学の東アジア教育研究拠点」です。2010年には新たに国際火災科学研究科を設置し、野田キャンパスの大規模火災実験棟を活用した教育・研究活動を展開する予定で、その成果が期待されます。

自らも今年、材料科学の発展に卓抜な貢献をした科学者に贈られる本多記念賞を受賞した竹内学長は、「4年前に発足した総合研究機構(3)には数多くの研究センター、研究部門が 設置されていますが、今後は本学の研究ポテンシャルを見据えながら、理工系総合大学のスケールメリットを活かした大型の『戦略的研究プロジェクト』を立ち上げたいですね」と抱負を語っています。

世界水準の教養教育と
充実した語学教育

進化を続ける自然科学分野において、幅広い教養の修得が極めて重要な教育テーマとなっています。こうした中、東京理科大学が掲げるのは“世界水準の教養教育”です。従来の学部単位による教養科目を改め、「共通教育機構」として、人文・社会・自然科学にわたる豊富な教員スタッフによる科目群を一般教養として集約。批判的思考力や情報探索・整理能力、コミュニケーション能力などを涵養します。

また、語学教育や国際交流にも力を入れており、長期海外留学制度としては、米国カリフォルニア州立大学サンタクルーズ校とデービス校との単位互換に基づく留学制度を実施。ほかにも、「グローバル時代に活躍する理工系人材の養成(先進海外大学との学部留学から大学院ダブルディグリー取得まで)」と「総合的な国際連携に基づく理工学教育拠点形成」が、文部科学省の各種支援事業に採択されています。

特徴ある4教育研究拠点
新キャンパス構想も始動

教育・研究環境に優れた特色ある4つのキャンパスも大きな魅力です。東京の中心部に位置し、学習・研究活動に優れたアクセスを誇る「都心型」神楽坂キャンパスと、一大研究拠点として進化を続ける「リサーチパーク型」野田キャンパス。さらに、基礎工学部1年生が学ぶ長万部キャンパスと、経営学部生が学ぶ高機能型の久喜キャンパスがありますが、このたび新たに東京都葛飾区に広大な用地を取得。図書館、体育館、カフェ、コンベンションホール等を備えた“学園パーク型キャンパス”開設に向けたプロジェクトが始動しています。

意欲あふれる学生に
門戸を開く多様な入試制度

東京理科大学では、本学独自入試やセンター試験利用入試など3つの入試方式をはじめ、達人チャレンジ選抜やSSE推薦入学など、意欲あふれる受験生に門戸を開いた入試制度を実施しています。

また、わが国の理工学がさらなる発展を遂げるためには、理系を目指す女性の育成が不可欠との考えから、「科学のマドンナ」プロジェクト(4)を展開。さまざまなイベントを通じ、女子中高生が理系をより深く理解するための機会を設けています。

竹内学長は「第一線で活躍する研究熱心な教員や最先端の研究施設など、本学には意欲ある学生が十分に能力を発揮できる環境が整っています。何かに熱中できる情熱を秘めた皆さん、本学で研鑽を積んで、“科学技術創造立国”をめざすわが国の将来を担う志を持った人はぜひ来てください」と熱く語っています。

 

 

 

 

科学者としての良心を育むConscienceをスローガンに、
環境、エネルギーなど21世紀の最前線の課題に挑む。
「科学のマドンナ」プロジェクト
(1)東京物理学校 1881年、東京大学を卒業したばかりの21人の理学士らにより「東京物理学講習所」として創立。1883年、「東京物理学校」に改称。1949年、学制改革により、東京理科大学として新たなスタートを切った。初代学長の本多光太郎は研究重視の方針を立て、今日では研究のアクティビティと研究レベルで私立大学のトップレベルを誇っている。
(2)実力主義 厳密な成績評価が定められており、あらかじめ設定された得点をクリアしなければ単位が取得できない。また、学年ごとに必要単位数が定められ、「関門科目」と呼ばれる指定科目の取得が進級条件になっているため、進級・卒業が難しい大学として知られている。ただし、近年ではサポート制度などの充実によって、留年・中退する学生の数は減っている。
(3)総合研究機構 12研究部門と11研究センター、研究機器センター、5社会連携プロジェクトから組織され、複数の研究分野を横断的に総合する全学的な研究組織として研究活動を行っている。国内外の研究拠点として、国際的な連携を重視しているのも大きな特徴。
(4)「科学のマドンナ」プロジェクト  女子中高生に理系を理解してもらう機会を設け、新たな科学技術を創出する女性の育成を目指す。プロジェクトリーダーはWendy A. Spinks工学部第一部経営工学科教授。【Scienceを知る】【Researchを体験する】【Professionalに目覚める】をテーマに、神楽坂・野田・長万部の各キャンパスでさまざまな企画を実施している。文部科学省「女子中高生の理系進路選択援事業」採択事業。
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