
「世界に開かれた大学」を目指す

世界は今、国と国の関係が重視される“International World”から、国家を超えた地球市民的な関係が重視される“Transnational World”の時代へと移行しつつあります。こうした中、明治大学では1881年の開学以来、建学の精神「権利自由」「独立自治」に基づく教育研究を展開し、「個」として強く輝く人材を多数輩出してきました。7月には、文部科学省がわが国の国際化拠点整備のためにスタートさせた支援事業「グローバル30(1)」にも、本学の拠点構想が採択。その卓抜した教育力と研究力で、「世界に開かれた大学」としてさらなる大学改革を推進しています。
「外部評価に耐えうる」
トップレベルの教育・研究体制
18歳人口減による“大学全入時代”の到来など、大学を取り巻く環境は厳しさを増していますが、明治大学は2007年度から3年連続で入学試験志願者が10万人を超える(全国私大で第2位)など、きわめて高い人気を誇っています。
これは、2004年の就任以来、納谷廣美学長が提言する「外部評価に耐えうる大学」「個を強くする大学」という基本方針のもと、教育・研究においてたゆまぬ改革を推進してきた成果と言えるでしょう。
世界に通じる研究力を一層高めるため、明治大学では「研究・知財戦略機構(2)」を設置していますが、2008年度は文部科学省「グローバルCOEプログラム」に私学で唯一〈数学、物理学、地球科学〉分野において、先端数理科学インスティテュートを組織母体とする「現象数理学の形成と発展」が採択されました。
ほかにも、質の高い大学教育推進プログラム(教育GP)や大学院教育改革支援プログラム(大学院GP)など、2008年度までに私学屈指の24件に及ぶ教育・研究支援プログラムが採択。そのすぐれた実績は、大学基準協会による認証評価において「大学基準に適合している」と評価されたことにも表れています。
文科省の国際化拠点整備事業
「グローバル30」に採択
そして今年、明治大学は文部科学省が留学生30万人計画を推進するためにスタートさせた「国際化拠点整備事業(グローバル30)」に採択されました。これは、わが国の高等教育における国際競争力を強化し、留学生に魅力的な水準の教育を提供するとともに、留学生と切磋琢磨することでグローバルに活躍できる人材を養成するための環境整備を支援するプロジェクトで、選定されたのは東大など7国立大学と、6私立大学の計13大学のみです。
納谷学長は今回の成果に関して、「本学の国際化拠点構想は、総称して『グローバルコモン・プログラム』と呼んでいます。この『グローバルコモン』は、世界と共に生き、世界に貢献し、地球市民の一員としての役割を担い、そして世界中の多様な人々が集い、語らう場を目指しています。本学は国際化の拠点として、日本の魅力、明治大学の持つ特色を世界に向け発信していくことで、多くの留学生を迎え入れたい。同時に、本学で学ぶ日本人学生に対しても、多角的な視野を提供することにつながるものと確信しています。このたびの採択を契機として、さらに国際社会に貢献する人材の育成に努めるため、戦略的に本学のグローバル化を推進していきます」と力強く語っています。
また、日本人が世界を舞台に活躍するためには、伝統文化はもちろん、漫画やアニメなど新しい文化の研究も必要です。そのため明治大学では昨春、グローバル・ヴィレッジ・キャンパス構想の一環として和泉キャンパスに国際日本学部を開設しました。
「この学部は、ディズニーワールドとのインターンシップを含む米国フロリダ州立大学との留学プログラムを締結するなど、他学部にも大きな刺激を与える、新しい国際交流のモデルにもなっています」と納谷学長は説明します。
納谷学長の就任以降、1,000人に迫る勢いで増加する留学生のため「和泉インターナショナルハウス」をオープンさせるなど、グローバル30の採択を背景に、ソフト・ハードの両面からグローバルな教学環境の整備を進めています。
学生スポーツ「王者」復権へ
全学を挙げてバックアップ
明治大学は「地方」にも開かれた大学づくりを目指しています。130年近い歴史の中で政財界に及ぶ幅広い人的ネットワークを誇り、日本全国から人材が集う明治大学では、地場産業の興隆に寄与できる大学づくりを進めています。
さらに、近年特に力を入れているのが、学生スポーツの振興(3)です。八幡山グラウンドの整備や府中グラウンドの開設など、ハード面の強化はもちろん、入試制度でも2009年度入試から「スポーツ特別入試」を導入。納谷学長も「100年を超える歴史を誇る運動部も多く、『スポーツ明治』の伝統は本学の財産。今後はこの強みをさらに伸ばすため、学内組織を整備し、トップリーダーを育成していきたい」と語っています。
このほか、駿河台キャンパスではスチューデントセンターや文化リエゾン棟、国際的なまんが図書館の建設計画が進められており、その第一歩として「米沢嘉博記念図書館」を2009年度中に開館する予定です。
また、中野地区に取得した新キャンパスでは先端研究教育の拠点を基本コンセプトとし、全学的にゆとりある教育・研究環境を実現するための検討が開始されています。
就職キャリア支援の強化で
社会全体の連結を担う
明治大学では、すぐれた人材を社会に多数輩出してきたことから、伝統的に「就職の明治」と呼ばれていますが、キャリア支援力をさらに強化するため、このたび「就職キャリア支援部」を新設。司法試験や公認会計士試験、公務員試験等への指導体制も強化しています。さらに研究を究めたい学生や社会人には、大学院や専門職大学院(4)へ進学する道もあります。
「21世紀に入り、現在は国のあり方が変わってきているように、各分野でパラダイム・シフトが起こっている時期であり、その劇的な変化に対応できる力を育ててくれる大学を選んでほしい。その中の一つに明治大学はありますから、卒業後にもっと輝く自分を信じて、本学で学んでいただきたいですね」と、納谷学長は受験生にエールを送っています。
世界に開かれた屈指の都心型総合大学。伝統的な強さを誇る「就職力」に加え、
「教育力」「研究力」「スポーツ力」でも“トップ”を目指す。

(2)研究・知財戦略機構 知をひろげ、社会とつなぐ明治大学の「知の司令塔」。学長が機構長を務める。知的資産センター(承認TLO)とインキュベーションセンターで構成される「社会連携促進知財本部」、世界的水準の研究推進と研究成果の社会への還元を行う「研究企画推進本部」のほか、特別研究推進インスティテュート制度のもと「先端数理科学インスティテュート」が設置されている。
(3)学生スポーツの振興 1905年に端艇部をはじめとする5部が創設されて以来、明治大学体育会は現在43部が活躍している。長年にわたり数多くの選手や指導者を輩出し、日本のスポーツ界を牽引してきた。今年の箱根駅伝では総合8位となり、43年ぶりにシード権を獲得。また、2月にはラグビー部の新監督にOBの吉田義人氏を迎えるなど、古豪復活に向け体制を強化している。
(4)大学院・専門職大学院 明治大学では学部を基礎とする9つの研究科に加え、専門職大学院として法科大学院、ガバナンス研究科(公共政策大学院)、「グローバル・ビジネス研究科」(ビジネススクール)、「会計専門職研究科」(会計大学院)を設置している。
