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「社会に貢献する」人材育成を掲げ
“世界水準”の進化を続ける
坂井東洋男(さかい・とよお)学長

京都文化発祥の地といわれる上賀茂の緑豊かな地に位置する京都産業大学は、2015年の創立50周年に向けて新学部「総合生命科学部」の開設や、私学では最大級の規模を誇る天文台の建設など、激動する社会の動向を見据えた大学改革を推進しています。多様化する社会のニーズに応えるための人材育成には定評がありますが、「POWER UNIV.(1)」をスローガンに、「世界をフィールドに活躍するリーダーを養成し、実社会と密接に連携し即戦力を養う」ことを基本方針に掲げ、さらなるグレードアップを展開。一拠点キャンパスの強みをフルに活用して、“実践の知”を育むとともに、人間力あふ坂井東洋男学長れる人材づくりに取り組んでいます。

「社会に貢献できる人材を育成する」という創設の志を引き継ぎながら、激動する社会の動向を見据えた先進的な教学改革を展開し、注目を集める京都産業大学。

昨年10月には、理学部の益川敏英教授が素粒子物理学の基礎を築いた功績によりノーベル物理学賞を受賞し、日本中を沸かせました。私立大学の現職教員による受賞はわが国では初めてのことであり、今春の入試でも理学部の志願者が激増。18歳人口減という厳しい状況にあって、大学全体でも前年比11.6%増の4万1001人の志願者を集めています。

意欲的に学部改革を展開
「総合生命科学部」を新設

京都産業大学ならではのダイナミックな改革は、ここ数年にわたる学部新設・改組ラッシュにも表れています。2007年度の経営学部改組に続き、08年度にはコンピュータ理工学部と外国語学部国際関係学科を、09年度には法学部に法政策学科をそれぞれ開設。そして、2010年度には現行の工学部生物工学科を改組して、待望の「総合生命科学部」を開設します(下図参照)。

坂井東洋男学長は、「わが国の生命科学の分野を代表する有識者の方々に学内外から集まっていただき、かなりの時間をかけて本格的に構想を練りました。生命科学は今や世界的にも脚光を浴びている分野であり、充実した教育をきちんと提供できるように、入学定員を3学科合わせて115名に絞り込んでいます。これに対し、教員スタッフ(教授、准教授、助教)は48名で、私学としてはトップレベルの教育体制が整ったと自負しています」と説明しています。

「益川塾」を立ち上げ
次代を担う研究者を育成

この総合生命科学部では、それぞれの専門分野の重鎮を学外から招請する一方で、研究プロジェクトと連動して、若手の研究者を助教に据える予定です。

自然科学のような最先端の学問は日々激しく進化しており、次代を担う研究者の育成も大学の重要な責務という考えからですが、こうした中、前述の益川博士のノーベル賞受賞を契機として、2009年6月には「益川塾(2)」を立ち上げました。

「毎年数名の若手研究者を学内外から幅広く募り、益川先生を筆頭に、外部から招請した一流の研究者と交わりながら研究に従事してもらおうという試みです。いま、私学の理系は工学分野など応用科学がほとんどで、理学部を擁している大学は少ないのが現状ですが、益川塾では基礎科学に従事する研究者が、次なる飛躍の場にしてもらえるような“知のネットワーク”づくりを目指します」と坂井学長はその構想を語ります。

このほか、先端的な研究機構としては、日本文化を学際的、総合的に研究する「日本文化研究所」や、グローバルな視野で21世紀の問題を探究する「世界問題研究所」、人文・社会・理工・複合の4部門で展開する「総合学術研究所」、先端科学技術研究所の「鳥インフルエンザ研究センター(3)」などが挙げられます。さらに、学内の研究成果を社会に還元するための「リエゾンオフィス」を整備しているのも大きな特徴です。

一拠点キャンパスで、豊かな
「知」の出会いが広がる

京都産業大学のキャンパスは、京都市上賀茂の緑豊かな場所に位置します。複数のキャンパスを設ける大学が多い中、この「一拠点キャンパス」に総合大学の機能のすべてが集結。理系から文系まで、4,000人の女子学生を含む1万3000人の学生がともに学ぶことで、さまざまな『知』の出会いと発見が広がっているのです。

その特色を最大限に活かしたのが「フレキシブルカリキュラム」です。学部融合プログラムやテーマプログラムを活用することにより、目標とする専門知識や資格取得に沿った効率のよい学習をすることができます。

また、最新のIT環境やアメニティ、スポーツ施設の充実ぶりももちろんですが、特筆されるのは09年12月の竣工を目指して建設が進められている「天文台」でしょう。

「京都産業大学の創設者・荒木俊馬博士は天文学の権威であり、天文台を学内に設置することは本学の夢」と坂井学長は説明しますが、そのスケールは、私立大学の天文台としては国内最大級で、「開かれた天文台」として一般市民への開放も計画されています。

“根拠ある自信”を育てる
きめ細かな教育を実践

京都産業大学は、キャリア教育をいち早く採り入れたことでも知られています。「ファシリテータ(学習支援者)」を導入し、そのサポートのもとで学生の「気づき」を大切にするとともに、一人ひとりが持つ能力を最大限に引き出す取組は文部科学省の平成20年度「新たな社会的ニーズに対応した学生支援プログラム」(学生支援GP)にも選定されました。

また、産学協同により学生の社会人基礎力と問題解決能力を育成するプログラム「O/OCF-PBL(4)」は、平成21年度経済産業省の「体系的な社会人基礎力育成・評価システム開発・実証事業」モデル大学にも採択されています。

「本学の開学当初、数学者の岡潔先生や沖縄返還に重要な役割を果たした国際政治学者・若泉敬先生ら超一流の学者、サムライたちがキャンパスを闊歩していました。その素晴らしい伝統は今も変わりませんし、学生たちもバイタリティにあふれています。初めは“根拠なき自信”でもいいのです。熱い志のある者は、ぜひ本学に来てください。その自信を“根拠あるもの”に変える力を、京都産業大学できっと見つけることができるでしょう」と坂井学長は熱く語っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

「チカラのある大学。チカラのつく大学」がモットー。
多様な個性がめぐり合って、新たな出会いと無限の可能性が広がる。
謎と不思議に満ちた生命科学の世界に挑む「総合生命科学部」
(1)POWER UNIV. 創立50周年に向けて、京都産業大学が目指す大学像を表現したスローガン。未来につながる確かな力を「POWER」という言葉に集約し、さまざまな「力」を培っていく大学でありたいという願いを込めている。
 (2)益川塾 ノーベル物理学賞を受賞した益川敏英教授を定年のない終身教授として改めて迎えるとともに、益川教授を塾頭とする研究教育機関「京都産業大学益川塾(略称=MTREC)」を設立。学内外から自然科学分野の若手研究者を集め、研究活動を行うとともに、社会に開かれた機関として、市民向けの講演会なども開催する予定。
※写真は、ノーベル博物館のメダルチョコレート
(3)鳥インフルエンザ研究センター  世界で猛威をふるう感染症・鳥インフルエンザの発生のしくみを探り、拡散を防ぐための研究拠点。鳥インフルエンザ研究の第一人者である大槻公一センター長の統括のもと、国内外の研究施設と連携しながら、世界的な研究プロジェクトを展開している。
(4)O/OCF-PBL(On/Off Campus Fusion-Project Based Learning)  経済産業省「体系的な社会人基礎力育成・評価システム開発・実証事業」に採択され、2年連続モデル大学となった。新開講の「O/OCF-PBL」は、学び修得した知識を実社会で活用するために必要な「社会人基礎力」を育成するためのコーオプ教育(産学協同教育)として、1~3年次まで一貫して展開される。授業は大学(On Campus)での学びと、実社会(Off Campus)での学びとが融合(Fusion)した型で実施され、企業等から提供された課題に挑戦する実践指向型の課題解決(PBL:Project Based Learning)方式を採用。こうした取組の背景には、「キャリア支援は単なる就職テクニックの指導ではなく、社会で活躍するための『根幹的実力』を養うもの」という確固たる理念がある。
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